「最近、うちの子ちょっと太ってきたかも…」――そんな変化に気づいても、原因が分からず不安になる飼い主さんは多いものです。
実際、日本では犬の約4割が肥満または太り気味とされ、その主な原因は“食事の与えすぎ”によるカロリーオーバーだとされています。
犬の肥満は、人間の肥満と同じく摂取カロリーが消費カロリーを上回る状態(正のエネルギーバランス)が続くことで起こります。
愛犬の体重管理で知っておきたい5つの基本
- 犬の肥満は約4割に及び、多くが食事の与えすぎによるカロリー過多が原因である
- おやつは1日の総摂取カロリーの10〜20%以内に抑えることが理想とされている。
- 避妊・去勢後やシニア期は基礎代謝が低下し、以前と同じ食事量でも太りやすくなる。
- 肥満は糖尿病や膵炎、関節疾患などのリスクを高め、寿命を短くする可能性がある。
- 体重とBCS(ボディ・コンディション・スコア)を定期的にチェックして肥満の早期対策を目指せる
犬の肥満は単なる見た目の問題ではなく、寿命や生活の質に大きく関わる健康課題です。
多くの飼い主が「ついつい」おやつを与えすぎてしまっていますが、それが肥満の引き金になっていることも……。
この記事では、犬が太る理由と肥満のリスク、そしておすすめのおやつ選びについて詳しく解説しています。
【ペット栄養士監修】おやつが犬の健康寿命を左右することも!?飼い主が知っておきたいおやつの与え方と選び方

記事の監修者
村瀬 由真: ペット栄養管理士・管理栄養士
動物栄養の記事執筆を中心に活動。動物看護師として子犬の食事指導やフード選びセミナーも開催経験あり。5匹のチワワと3匹の猫に囲まれ、日々の暮らしから得た実感を記事に込めています。管理栄養士の知識を「大切なペット」にも活かし、動物想いの人があふれる社会になるよう願いを込めて発信しています。
犬のおやつの与えすぎが肥満を招く理由と健康への影響

犬の肥満は、関節や呼吸、膵臓、皮膚、泌尿器など多くの病気と深く関わる「最も身近な栄養トラブル」です。寿命を短くすることも知られています。
特に犬へのおやつの与えすぎは要注意で、AAFCO(米国飼料検査官協会)などの基準では、1日の摂取カロリーの10〜20%以内に抑えるよう推奨されており、この数値を超えると、代謝バランスやホルモンの働きが乱れやすくなるとされています。
つい「ご褒美だから」とあげてしまうおやつも、飼い主であるアナタが知らないうちにカロリーオーバーになっていることも……!
実は 「低カロリー」と書かれていても、脂肪や糖質が多い犬用のおやつもあるので、商品のイメージだけでなく、パッケージの裏にある成分表示を確認しながら、愛犬に本当に合った量と内容を確認するようにしてください。
犬の肥満とおやつの関係を理解する5つのポイント
- 日本の犬の約4割が肥満または過体重であり、主因はおやつを含む過剰な摂取エネルギーである。
- おやつの与えすぎは、カロリー過多を招き、代謝やホルモンバランスを乱す原因となる。
- 肥満はインスリン感受性を低下させ、糖尿病や膵炎などの疾患リスクを高める。
- 避妊・去勢後の犬は基礎代謝が約20〜30%低下し、同じ食事量でも太りやすくなる。
- AAFCOなどの基準では、おやつは1日の総カロリーの10〜20%以内に抑えるのが理想である。
犬の肥満は年々増加しており、ペットフード協会の「全国犬猫飼育実態調査(2023)」によると、全国の犬の約38〜40%が肥満または太り気味と報告されています。
特に中高齢犬や小型犬は、若齢犬や大型犬に比べて基礎代謝が低下しやすく、肥満のリスクが高い傾向にあります。
そんな犬の肥満の主な原因は、人間と同じく、摂取エネルギーが消費エネルギーを上回ること。
中でも、総合栄養食に加えておやつを与えすぎると、1日の摂取カロリーが容易に過剰になり、気づかないうちに必要エネルギー量を超えてしまうケースが少なくありません。
たとえば体重5kgの小型犬では、1日の必要カロリーが約350kcal前後とされますが、人のクッキー1枚(約50kcal)を与えるだけで、1日の15%以上のカロリーを摂取してしまう計算になります。
このような状態が続くと、おやつ由来の余剰エネルギーが脂肪として蓄積され、肥満へとつながってしまうのです。
肥満がもたらす犬の健康被害──ホルモンと代謝の乱れが招く病の連鎖
犬の肥満は、獣医領域で最も一般的な栄養異常とされ、多くの疾患の引き金となることが臨床的に確認されています。
過剰な体脂肪は単なるエネルギーの蓄えではなく、ホルモンを分泌する内分泌臓器として働き、全身の代謝バランスを乱すことが判明しています。
犬の脂肪組織から分泌されるレプチンやアディポネクチンなどのホルモンが不均衡になると、食欲や血糖コントロールの調整がうまくいかず、インスリン感受性が低下します。その結果、ブドウ糖を細胞がうまく利用できず、血糖値のコントロールが難しくなるのです。
この代謝の乱れが続くと、犬は糖尿病や膵炎、関節炎といった二次的な疾患を発症するリスクが高まります。
肥満がもたらす犬の代表的な健康被害一覧
| 分類 | 関連疾患(犬) |
| 代謝性疾患 | 膵炎 |
| 循環器・呼吸器疾患 | 気管虚脱、短頭種症候群、高血圧 |
| 運動器疾患 | 椎間板疾患、股関節疾患、十字靱帯断裂、骨関節炎 |
| 皮膚疾患 | 膿皮症、マラセチア性外耳炎 |
| 泌尿器疾患 | 尿道括約筋機能不全、尿石症 |
| 腫瘍 | 乳腺腫瘍、移行上皮癌 |
| その他 | 寿命の短縮、QOL低下 |
また肥満による高脂血症は膵臓への負担を増やし、膵炎を引き起こす原因となりますし、体重増加による関節への過負荷は、骨関節炎や前十字靱帯断裂などの運動器疾患を悪化させ、重度の場合は歩行困難や寝たきり状態に至ることもあります。
実際に、2008年の報告では肥満犬の膵炎リスクが1.3倍、ラブラドール・レトリバーを対象とした10年以上の研究では、肥満群の83%が骨関節炎を発症したのに対し、適正体重群では50%にとどまりました。
このように肥満は犬の見た目だけでなく、犬の寿命や生活の質(QOL)を確実に下げるリスク因子なのです。
肥満は「少しくらいなら」と見過ごされがちですが、長期的には命を縮める重大な要因です。
日々のおやつ量と体重管理を見直すことこそが、愛犬の健康寿命を延ばす第一歩です。
避妊・去勢手術後に注意したい体重管理を!ホルモン変化も「太りやすさ」の原因に
避妊・去勢手術後の犬は、ホルモンバランスの変化によって基礎代謝が20〜30%低下するといわれています。
このため、手術前と同じ量の食事やおやつを続けていると、エネルギー摂取量が消費量を上回り、肥満になりやすくなります。
避妊・去勢術後はまず、食事量を2〜3割減らすことを目安に調整し、可能であれば低カロリー・低脂肪タイプの術後専用フードへ切り替えることが推奨されています。
もちろん、おやつもこれまでよりもカロリーが控えめのものを選び、与える頻度を減らすようにしましょう。
また、家庭での定期的な体重チェックは、肥満予防の基本です。
週に1回、同じ時間・条件で測定し、少しでも増加傾向が見られたら早めに食事量の見直しや運動量の調整を行いましょう。特に小型犬は体重の変化が顕著に現れやすいため、500gの増減でも注意が必要です。
さらに、可能であれば獣医師に相談し、術後用の栄養プランを立ててもらうことが理想的でしょう。
うちの子は肥満?愛犬の肥満をチェックするBCS(ボディ・コンディション・スコア)の基本を知ろう!

愛犬の「理想体重」は、犬種や年齢、骨格によって大きく異なります。
そのため、単に「何キロが適正か」ではなく、体型や脂肪のつき方から肥満・健康状態をチェックすることが大切です。
獣医師が診察時に用いる「BCS(ボディ・コンディション・スコア)」は、犬の体脂肪量を5段階または9段階で評価する方法であり、次の表のようになっています。
BCS(ボディ・コンディション・スコア)の目安
| BCS(5段階) | 定義(理想体重比) | 主な身体的特徴 | 推定体脂肪率 | 9段階BCS対応 |
| 1 削痩 | 理想体重の ≤85% | 肋骨・背骨・腰骨が脂肪に覆われず浮き出ている。上から見ると砂時計状で体脂肪層がない。 | <4% | 1 |
| 2 体重不足 | 理想体重の 86〜94% | わずかな脂肪下に肋骨・骨の隆起が容易に触れる。腰にくびれがあり、肋骨が識別可能。 | 5〜15% | 3 |
| 3 理想体重 | 理想体重の 95〜106% | 薄い脂肪を通して肋骨や背骨に触れる。適度なくびれがあり、肋骨は見えないが容易に触れる。 | 15〜25% | 5 |
| 4 体重過剰 | 理想体重の 107〜122% | 脂肪が多く肋骨に触れにくい。腰のくびれや腹部のへこみがなく、背中が横に広い。 | 25〜35% | 7 |
| 5 肥満 | 理想体重の ≥123% | 厚い脂肪に覆われ骨格に触れるのが困難。腹部が垂れ、上から見ると箱型〜樽型に見える。 | >40% | 9 |
このスコアを基準に愛犬の体型を定期的に確認し、こまめにチェックすることで、肥満や痩せすぎといった体型の変化を早期に把握することができます。
BCS評価は、犬種や年齢に関係なく活用できる、最も汎用的で信頼性の高い肥満チェック法です。
先にも触れたように犬の体重だけで健康状態を判断するのは難しく、同じ5kgでも骨格や筋肉量によって理想の体型は異なります。
そのため、BCS3(理想体型)を基準とし、体重そのものではなく「体のラインや触感」で評価することが、その犬の「理想体重」を知るための正確な指標となります。
目安として、体重5kgの犬であれば「理想体重の±5%(約4.75〜5.25kg)」が適正範囲であり、その適正範囲を15%以上超えると肥満傾向、15%以上下回ると痩せすぎと判断することができます。
見た目で分かりづらい場合は、どうやってチェックすれば良い?
見た目で肥満が分かりづらい長毛種の犬は、被毛の下に隠れた体のラインを“飼い主の手で感じ取る”ことが大切です。
まず、両手の指の腹を使って肋骨をやさしくなぞり、薄い脂肪の下に肋骨が軽く触れる状態が理想的なBSCのチェック状況です。
その状態で犬の肋骨を触った時に、ごつごつと骨が浮き出ていれば痩せすぎ、逆に触れにくい場合は脂肪の蓄積、つまり食べ過ぎを疑いましょう。
次に腰まわりを上から触ってくびれの有無を確認し、丸みを帯びているようなら肥満傾向です。横から見たときにお腹が軽く引き締まっているかもあわせてチェックしてください。
また、BCSチェックのたびに体重を同じ条件で記録することで、愛犬の変化を客観的に把握できます。
もし理想体型(BCS3)から外れてきた場合は、食事量やおやつの頻度を早めに見直すことが肝心ですよ!
なお被毛の長い犬ほど、見た目だけでは体型の変化に気づきにくいため、直接犬の身体に触ってBSCを確認する習慣と週1回の体重測定を組み合わせて、犬の身体の状態をこまめに確認するようにしてください。
犬の肥満を予防しやすい!十勝ぼっこの鹿肉ジャーキーの魅力

愛犬の健康を守るうえで「おやつ選び」は、日々の食事管理と同じくらい重要です。
人間もそうですが、おやつは少量でもカロリーや脂質が高いものが多く、積み重ねることで肥満の原因になりやすいからです。
特に中高齢犬や避妊・去勢後の犬は代謝が落ちるため、おやつの食べ過ぎによる体重増加が健康リスクにつながります。
そのため、犬に与えるおやつは、カロリーを抑えながらも満足感が得られる高タンパク・低脂肪・自然素材のおやつが理想的です。
こうした条件を満たすおやつとして注目されているのが、北海道産エゾ鹿を使用した「十勝ぼっこの鹿肉ジャーキー」です。
十勝ぼっこの鹿肉ジャーキーが犬の肥満予防におすすめな5つの理由
- 鹿肉ジャーキーは高タンパク・低脂肪・低カロリーで、体重をコントロールしやすいおやつ
- 鹿肉は牛肉の約3分の1の脂質で、カロリーが気になる肥満犬やシニア犬にも与えやすい
- 鹿肉ジャーキーは他のタイプのおやつに比べて、噛みごたえがあり、少量でも満足感を得やすく食べ過ぎを防げる
- 十勝ぼっこの鹿肉ジャーキーは無添加・低温乾燥製法で栄養価を保ち、内臓への負担を軽減する
- アレルギーリスクの低い新奇タンパク源としてアレルギーが気になる犬にも安心して与えられる
十勝ぼっこの鹿肉ジャーキーは、犬の体重管理に理想的な「高タンパク・低脂肪・低カロリー」の三拍子を兼ね備えた、健康志向のおやつです。
原材料である北海道産エゾ鹿の赤身肉は、100gあたり脂質約5.2gと牛肉(12.2g)の半分以下のため、代謝が落ちやすいシニア犬や避妊・去勢後の犬にも安心して与えられます。
また、ジャーキー特有の噛みごたえが満腹中枢を刺激し、少量でも満足感を得やすいため、食べ過ぎ防止にも効果が期待できますよ!
さらに十勝ぼっこの鹿肉ジャーキーは保存料・着色料を一切使用せず、低温乾燥製法で栄養価と旨味をそのまま閉じ込めていますし、国産で安心できる製造方法を採用しているからこそ、添加物による体への負担が少なく、毎日与えても安心できる自然派のおやつとして人気なのです。
健康が気になる成犬はもちろん、シニア犬にもぜひ与えてほしい、体にやさしい一品です。
今日からできる「愛犬の健康習慣」──まずは一歩、小さな見直しから始めてみませんか?
この記事を通じてお伝えしてきたのは、犬の肥満を防ぐために「おやつ選び」と「日々の習慣」がどれほど大切かということです。
愛犬の体重や健康状態に不安を感じるのは、飼い主として自然なことです。
ただ、愛犬の肥満や体重の増加を心配しすぎる必要は決してありません。日々の行動や毎日の食事を少し変えるだけで、愛犬の未来は確実に変わります。
その一歩が「おやつを見直すこと」。
国産・無添加の十勝ぼっこの鹿肉ジャーキーなら、低脂肪・高タンパク・無添加という理想的な栄養バランスで、肥満予防と健康維持の両立を目指せます。。
さらに今なら、北海道産エゾ鹿肉の5種類のおやつの中から、愛犬に合いそうな商品を自由に3つ選べる『5種から選べる3個セット』(5%割引&送料無料)をご用意しています。
愛犬の「おやつ習慣」を今日から見直したい方や、ほかの商品も気になるという方は、ぜひ下記の公式サイトもチェックしてみてください。
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